【ねじも接着剤も不要】蝶ネクタイ型ジョイントで組む、8分割の天板固定方法を検証
ニトリのスチールラック用「分割天板パネル」プロトタイプ
市販の一枚板をやめて、8枚に分けてみた。 分割構造と固定方法が実用に耐えるかを検証するためのプロトタイプです。
概要
ニトリのスチールラックは棚板が網目状になっているため、炊飯器やレンジといった家電を置くと脚が網の隙間に落ち込み、ガタついてしまいます。これを解消する「置くだけの天板」として、分割式のパネルを試作しました。
https://www.nitori-net.jp/ec/product/8791281s
今回は 830 × 380 mm の範囲を、207.5 × 190 mm のパネル 8 枚に分割。パネル同士は、裏面に埋め込んだボーン形(蝶ネクタイ状)のジョイント 10 個で連結しています。プロトタイプとして、まずは「分割してもちゃんと1枚の天板として機能するか」「どう固定するのが良いか」を確かめることに主眼を置きました。
開発のきっかけ
ラック用の板は市販されていますが、ほとんどが一枚板で、幅の広いものは持ち運びも取り回しも大変です。使わないときの収納場所にも困ります。
https://www.nitori-net.jp/ec/product/8791274s/
「分割できれば、この不便はまとめて解決するのではないか」というのが出発点でした。分割にすれば、必要な枚数だけ並べて任意の縦横サイズを構成でき、干渉する部分だけを外す・切るといった調整も効きます。今回はその第一歩として、分割方法と固定方法にフォーカスしたプロトタイプを作りました。
分割方法
パネル 1 枚は 207.5 × 190 × t3。この単位を並べる枚数を変えるだけで、棚の幅・奥行きに合わせた天板が構成できます。ラックの支柱をよける部分は、その位置のパネルだけ形状を変えれば済みます。一枚板では成立しない設計自由度です。
角は大きく面取りした形状にしています。


固定方法
パネル同士の連結には、両端が広がりくびれのあるボーン形のキー(49.8 × 27.9 × t1.5)を使いました。パネル裏面に深さ 1.5 mm の座ぐりを設け、そこへ落とし込む構造です。
- くびれ形状が抜け止めとして働き、面方向のズレを拘束する
- キーはパネル厚 3 mm の内側に収まるため、上面には突起が出ない
- 接着していないので、分解して並べ替えられる

仕様(プロトタイプ)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全体寸法 | 830 × 380 mm |
| パネル | 207.5 × 190 × t3 mm / 8 枚 |
| ジョイント | 49.8 × 27.9 × t1.5 mm / 10 個(ボーン形) |
| 座ぐり深さ | 1.5 mm(裏面) |
| 角の処理 | 大きめの面取り |
| 適用 | ニトリ製スチールラック(網棚タイプ) |
製作の進捗
パネル同士を固定するジョイントを設計・製作し、パネルも複数枚を製作済みです。現在は残りのパネルを作り進めている段階で、全数がそろい次第、はめ込んで 1 枚の天板として仕上げます。
わかった課題
実際に組んでみて、固定方法に改善余地があることがはっきりしました。
ジョイントの厚みが 1.5 mm と薄いため、はめ込んだ後にパネルを動かそうとすると連結部に無理がかかります。結果として「すべてのパネルにジョイントを入れてから全体を反転させる」という手順が必要で、枚数が増えるほど扱いにくくなります。分割のメリットを、組み付けのしにくさで削ってしまっている状態です。
現状、4枚を3Dプリンターで制作して組み付けて見ましたが、連結させて反転させようとするとジョイントが取れてしまうため、ジョイント部を上面として使用しています。
次のアクション
対象のラックは 4 段構成なので、残り 3 回の作り込みで改良を重ねられます。
次の段では、今回見えた課題を踏まえて分割と固定方法を見直します。具体的には、ジョイントの断面形状と厚みの再検討、反転させずに 1 枚ずつ組める嵌合方向への変更、そして位置決めのための仮保持形状の追加を検討しています。1 段ごとに設計を更新しながら、分割構造と固定方法を詰めていきます。
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